スタッフブログ
2026.09.7

優れたデザインの看板を作っても、ただ設置すれば集客につながるわけではありません。壁面看板、袖看板、店頭のスタンド看板、日よけテント、のぼり旗といった要素が、一つのルールでつながっているかどうかで伝わり方は大きく変わります。看板を点として一枚ずつ考えるのではなく、店舗という面の全体をどう見せるかから考えると、同じ枚数でも印象の強さが変わってきます。
現場でよく見かけるのが、必要になるたびに別の時期、別の業者へ発注してきた結果、看板ごとに色も書体も素材感も違っているケースです。通行人にとっては情報が増えただけで、何が売りの店なのか、どんな雰囲気の店なのかが読み取れません。それぞれの看板が悪いわけではなく、互いの主張が打ち消し合って、店全体の印象が薄まってしまうことが問題です。
そこで役立つのが、お店の見た目を統一するルール、いわゆるビジュアル・アイデンティティです。難しく構える必要はなく、店として使う色、書体、ロゴの扱い方を決めて書き留めておくだけでも十分に機能します。新しい看板や販促物を作るたびに、そのルールに照らして判断すれば、時期が離れていても揃った見た目を保てます。
統一する要素は多いほど良いというものではありません。まずはメインカラーを一色、補助的な色を一色か二色に絞ります。次に、見出しに使う書体と本文に使う書体を決めます。最後に、ロゴを置く位置と最小サイズ、周囲に確保する余白を決めます。この三つが揃うだけで、別々のタイミングで作った看板でも同じお店のものだと伝わるようになります。
決めた内容は、色番号や書体名まで含めて記録しておいてください。きれいな色という口頭の説明だけでは、担当者が変わったときに再現できません。ロゴのデータと合わせて保管しておくと、追加の看板や販促物を作るときの確認作業が減り、仕上がりのばらつきも抑えられます。
既存の看板をまとめて更新するのが難しい場合は、更新の順番を決めて段階的に進める方法があります。優先度が高いのは、お客様が最初に目にする顔となる看板です。そこで基準となる色と書体を確定させ、以降は傷みが出たものや効果が薄いものから順に合わせていきます。数年かけて揃える前提でも、基準を先に決めておけば無駄なやり直しを避けられます。
この進め方であれば、追加のご予算をまとめて用意する必要はありません。むしろ、その時々で場当たり的にデザインを決め直すよりも、検討にかかる時間と作り直しの手間を減らせます。基準を決めておくこと自体に大きな費用はかかりませんので、看板を作る予定がない時期でも進められます。
すべてを同じ色、同じ大きさで揃えると、今度はどこを見ればよいか分からない看板群になります。基準は揃えたうえで、遠くから店の存在を知らせる看板、近づいてから内容を伝える看板というように、役割ごとに情報量と文字の大きさを変えてください。統一するのはルールであって、すべての表示を同じにすることではありません。
色、書体、ロゴの三つを決めて記録しておくだけで、店舗全体が一つの広告塔として働き始めます。細部まで揃った見た目は、しっかりした店だという安心感にもつながります。一度に作り替えられない場合は、顔となる看板から基準を作り、順に揃えていけば十分です。既存の看板をどう活かして揃えるかは条件によりますので、現地を確認したうえでご提案いたします。
A. 内装や什器、ロゴにすでに使っている色から選ぶと、店内外のつながりが自然になります。周囲の建物や隣の店舗と近い色は埋もれやすいため、街並みの中での見え方も確認してください。候補が複数ある場合は、現地で色見本を当てて比べる方法が確実です。
A. 色番号を指定していても、素材や印刷方法によって見え方に差が出ることがあります。当社では既存看板の色に合わせるカラーマッチングに対応していますので、後から追加する看板を既存のものに近づけたい場合はご相談ください。
A. 揃えられる範囲で統一すると効果は高まります。ただし優先順位はあり、まずはお客様が最初に目にする看板から整えるのが基本です。のぼりや消耗品は更新の機会が多いため、次に作るタイミングで基準に合わせていく形で問題ありません。
A. 古い看板の色褪せが進んでいると、新しい看板との差が目立ち、かえって手入れが行き届いていない印象になることがあります。残す場合は、清掃や表示面の貼り替えで状態を揃えてから並べることをおすすめします。
A. 枚数や種類、設置条件によって幅がありますので一律には申し上げられません。ただし、デザインの検討や現地調査、施工をまとめられる分、別々に発注するより進行の手間は減ります。ご予算と優先順位をお聞きしてご提案いたします。
A. 現在の看板の状態と、お客様がどの方向から来店されるかが分かると、優先順位を整理できます。当社では現地を確認したうえで、いま直すべきものと後回しにできるものを分けてご提案しています。まずは店舗の状況をお聞かせください。
【監修】株式会社ミライベクトル 取締役社長 大平典男(中小企業診断士/MBA)
看板・広告業に携わり20年。名古屋市守山区を拠点に、東海3県で看板の企画・デザイン・製作・施工を自社一貫で行っています。経営に関するご相談も承っております。(会社案内)